「タカポン連絡ないさみしい」
1ヶ月ほど経った頃にそのメールは来た。
その頃には、もうN嬢のことは忘れかけていたにも関わらず、たった一通のメールで俺の心はまたしても持ってかれてしまった。
「ごめんね〜仕事が忙しくてさ〜」
などと返信をして、それからもう1週間ほどは葛藤しながらも、店に行く事は我慢した。
しかし、一度返信してしまったからには、次のメールも届いてしまう。
メールが届くと考えてしまうのが男の常。
そんなやりとりをしているもんだから、結局その1週間は常に頭の片隅にはN嬢。。。
全くもって、今思うと、なんてバカで、そしてウブで可愛らしい発想してるんだ俺。
最近ではもう慣れたので、後輩や部下など若い衆を飲みに連れて行くときは、遊び方や注意点を教えたりするのだが、当時の俺は全く何もわからず、見事にどっぱまってしまった。
キャバクラに通い慣れたおじさんに
「シロートが手ぇ出しちゃいけねぇよ」
とか言われてたら、こんなことにはならなかったのかもしれないが、そんな人がいるわけもなく夜の魔力に包まれて、この後堕ちるトコまで堕ちることになる。。。
少々、というか、かなり高額な授業料ではあったが、いろいろと学ばせてもらうことも多かったきがする。
特にこのN嬢はすすきのでも割と有名で、雑誌の表紙とかも飾っちゃう売れっ子ということもあり、テクニックはそうとう高かった気がする。
N嬢に嵌ったおかげで、他の嬢に安易に嵌る事はないであろう。
そういう面では良いとは思うが、なにぶん使った金額が半端ない。
その点については、これからまた記事にしていこうと思うが、ひとつだけいえるのは、N嬢は最初の頃こそ営業もしてきたし、煽ってくることもあったが、後半からはほとんど自分で勝手に使っていた。
なのでN嬢に騙されたとかいうわけではなく(全てが計算だったとするとN嬢はそうとうなタマだけど)自分が本当にアホな金の使い方していたんだな〜と呆れてしまう。
まあ結局、1週間後くらいに、またしても店にいってしまったわけである。
口説く訳でもなく、普通に飲むだけの本当の意味で「良い客」だったな。
季節は夏になり、N嬢は次の攻撃を仕掛けてくるのであった。