きっと君は来ない〜一人きりの

結局クリスマスにK嬢の店に行く俺…

プレゼントなんて用意していなかったので
家にあったみかんをポケットに忍ばせていた。

当日はサンタのコスプレだった。

正直言って、今まで見たサンタコスプレの女の子の中で
ダントツに１番可愛かった。

k嬢
「タカポン、来てくれてうれし〜」

K嬢はかるく酔っぱらっていてテンションが高かった。

やはり、クリスマスにキャバクラにくる寂しい男なんてあまりいないのか
K嬢の指名はかぶっていなくいつもより長い時間K嬢と話をすることができた。

タカポン
「ねえねえ、目つぶってみて」

K嬢
「えっ？？なに〜？」

おとなしく目をつぶるK嬢

なにを期待してるのだか？？

タカポン
「じゃあ、ちょっと手出して」

K嬢
「こう？」

そしてK嬢の手の上にそっと持ってきたみかんを置いてみた。

目を開けるK嬢
そしてぷっと吹き出す。

タカポン
「メリークリスマス」

タカポン
「K嬢が一番喜びそうなものあげるね」

K嬢
「ちょっとウケるんだけど〜でも嬉しい〜おいしそ〜」

黒服に見せびらかすK嬢も可愛かった。

K嬢
「ねえねえ、ちょっとこれ貰ったんだけど〜いいしょ〜」

という感じでキャバクラでみかんを食べるという
異質な光景を楽しみつつ、この後の予定を聞き

タカポン
「じゃあ待ってるからこの後遊びに行こうね〜」

K嬢
「う〜ん、わかった」

K嬢の表情は目に見えてあまり嬉しくなさそうだった。

そして閉店後。

店の前で待っていると、同じ店のK嬢と仲の良い子が出てきた。

嬢
「あれ？K嬢待ってるの？

着替えてるときは見なかったけど、つぶれてるのかな〜

見てこようか？」

タカポン
「あっいや、いいよ、ありがとう。気をつけて帰ってね」

このとき見に行ってもらえばよかったと後で後悔した。

その後１０分たっても出てこない。

電話をしてみるが、音信不通。

さらに待つ事２０分。

音信不通。。。

久しぶりのアレかな。

今日は何の日だっけか。

あ〜クリスマスか〜はははは〜

ちょっとおかしくなって帰宅と途につくタカポンの後ろ姿は
哀愁に満ち溢れていたことでしょう。

その後約１ヶ月連絡がとれなくなるとはこの時は思っていなかった。