すすきのには昔からキャバクラスタイルというものが存在する。
それはまだ、行ったことが無い人でも、ウワサやテレビ(トゥナイト2)などで中高生くらいですでに知っていた。
いわゆる、着いた女の子がお客の太ももに自分の足をかけて座るスタイルだ。
本州のキャバクラ=ニュークラなので、このスタイルはすすきの独自?のものなのだと思う。
今回おじゃました、このソフトキャバクラと呼ばれる店 C。
その日は平日ということもあり、6人でもそれほど待たずに入るコトができた。
さすがに席は2つに別れた。
最初についた女の子はびっくりするくらい全く覚えていない。
唯一覚えていることは、まったくサービスをしないということだ。
会話もほとんどなく、ダウンタイムも一応上にはのっていたが、俺が何もしないのをいいことに
向こうも何もしてこない。ハグすらしてこない。
半ばこの数年の間に自分はそんなにキモオタになってしまったのかと考えてしまった。
場内、延長交渉もなし。
もちろんアドレスの交換なども全くなし。
むしろ、こんな俺が来てしまってごめんなさいという罪悪感を感じてしまった。
そしてあっけなく2人目の女の子登場
名前はH
このキャバ嬢
めちゃくちゃ酔っている。
会話がまともに出来ない。
何をいっても支離滅裂なコトしか言わないし、話がコロコロと変わっていく。
はるかという源氏すら本当なのかと疑った程だ。
この調子なのでダウンタイムは暗くなったとたん眠りにつきそうに。
これが今ならチャンスとばかりにさわったり、揉んだりいろいろしているだろうが、当時の俺は
ただ寝てる女の子を膝の上にのせ、何もせずに時を過ごした。
オイオイ何なんだよ前回の展開はよっ!
あれはビギナーズラックだったのかよ!
若さ故の特典だったのかよ!
若くもなく、金ももってなさそうな奴には、こんな待遇しかいただけないのか。
そんな心の叫びは誰に届くこともなく、1セットというあまりに短い時間は終焉を迎えた。
そして、自分のお金でお会計をして、ある意味本当のキャバクラ初体験を終えたのであった。
後に再びC店に来店することになるなど、このときは思いもしていなかった。
そして、この頃なら、まだ自分を見失わずに済んだことなど知るよしもない。