Sに会計はまかせて店を出た。
いくらだったのかはわからないが、Sは酒も入ってそうとう気分がよくなっていた。
俺が帰ろうとすると、
S「俺、もう一軒指名してる子の店にいってくるわ〜」
はぁそうっすか〜。。。
地下鉄も、もうやっていない時間だったのでタクシーを拾って、S子に電話した。
トゥルルルル〜
ガチャ
S子「もしもし〜」
タカポン「今お店でてタクシーに乗ったんだ〜S子はまだ起きてたんだ」
S子「うん、まだ寝ないよ」
タカポン「今日は初めてだったから何していいかわからなかったけど、楽しかった〜。」
S子「ホント?うれしい。じゃ今度二人で遊びに行こうね〜」
タカポン「わかった〜それじゃあオヤスミ〜」
えっ?キャバクラってこういうもんなの?
今度は二人で遊ぼうってどういうことなの?
お金ないっていってるのに、これもいわゆる営業ってやつなの?
そんなことを考えながらその日は眠りについた。
次の日、さっそくS子に電話してみた。
しかし出なかった。
翌週もかけてみた。
しかしS子出なかった。
その数日後もかけてみたが、やはりS子は出なかった。
というか、その後二度とS子が電話にでることはなかった。
ぼったくられたわけでもなく、めちゃはまったわけでもなく、まったく相手にされなかったわけでもない。
なにか煮え切らない感じで俺の初キャバ体験は終わったのである。
この後再びキャバクラにいくのは数年後になる。
なんの展開もなく、オチもなく、面白みもないのだが、これが現実である…